医療福祉の税務情報
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文書作成日:2020/04/15


 新型コロナウイルス感染症の影響により国税を一時に納付することが困難なときに、納付の猶予が受けられる制度があります。


 具体的に適用が受けられる制度として、『換価の猶予』と『納税の猶予』の2つがあります。

1.換価の猶予

 新型コロナウイルス感染症の影響により、国税を一時に納付できないときに、一定の要件に該当するときは、税務署に一定の書類を提出して申請を行い、税務署の審査を経て猶予が認められると、『換価の猶予』として下記2.の猶予等を受けることができます。

[一定の要件]
  • 国税を一時に納付することにより、事業の継続又は生活の維持を困難にするおそれがあると認められること
  • 納税について誠実な意思を有すると認められること
  • 換価の猶予を受けようとする国税以外の国税の滞納がないこと
  • 納付すべき国税の納期限から6か月以内に申請書が提出されていること
2.受けられる猶予等の内容

 上記1.の申請が認められると、次の猶予等を受けることができます。

  1. @1年間の猶予(原則)
  2. A猶予期間中の延滞税の一部免除
  3. B財産の差押えや換価(売却)の猶予
3.納税の猶予

 上記1.の他、次のケースのような個別事情に該当した場合に、税務署の審査を経て猶予が認められると、『納税の猶予』として下記4.の猶予等を受けることができます。

[個別事情]
  • (ケース1)災害により財産に相当な損失が生じた場合
    新型コロナウイルス感染症の患者が発生した施設で消毒作業が行われたことにより、備品や棚卸資産を廃棄した場合
  • (ケース2)ご本人又はご家族が病気にかかった場合
    納税者ご本人又は生計を同じにするご家族が病気にかかった場合、国税を一時に納付できない額のうち、医療費や治療等に付随する費用
  • (ケース3)事業を廃止し、又は休止した場合
    納税者の方が営む事業について、やむを得ず休廃業をした場合、国税を一時に納付できない額のうち、休廃業に関して生じた損失や費用に相当する金額
  • (ケース4)事業に著しい損失を受けた場合
    納税者の方が営む事業について、利益の減少等により、著しい損失を受けた場合、国税を一時に納付できない額のうち、受けた損失額に相当する金額
4.受けられる猶予等の内容

 上記3.の申請が認められると、次の猶予等を受けることができます。

  1. @1年間の猶予(原則)
  2. A猶予期間中の延滞税の全部又は一部免除
  3. B財産の差押えや換価(売却)の猶予


 猶予制度を受ける際に留意すべき点としては、次の通りです。

1.必要書類の準備

 納付の猶予制度については、申請書だけでなく、一定の書類を準備して提出する必要があります。

 なお、担保の提供にあたっては、新型コロナウイルス感染症の影響による当該制度の利用者については、一定の場合を除き、不要として取り扱うこととされています。

2.分割納付

 納付の猶予制度については、猶予期間終了時に一括納付するのではなく、猶予期間内で分割して納付することとなります。

3.延滞税の取扱い

 通常、納付期限を過ぎると延滞税(令和2年では年8.9%)がかかります。ただし、当該納付の猶予制度の適用を受けている期間については、この延滞税が軽減又は免除されます。制度の申請期間は、納付期限後でも一定期間内であれば認められますが、納付期限を過ぎてから猶予制度の適用開始までの延滞税はこの軽減又は免除対象から外れます。

 新型コロナウイルス感染症の影響により売上が低迷して資金繰りが悪化し、金融機関からの納税資金の借入がままならないときなどには、こういった猶予制度の活用も検討しましょう。延滞税の軽減については、令和2年であれば年1.6%の割合となります。ケースによっては延滞税が免除される場合もありますので、納税資金が不安な方は、早めに当事務所へご相談ください。

参考:国税庁HP「新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方へ(令和2年3月13日)https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu_konnan.htm」
「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ(PDF/1,221KB)(令和2年3月25日)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/faq.pdf」など


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